今年で50回目を迎えるTBSの「日本有線大賞」は、先日12月4日を最後にテレビ放送が終了となりました。
ラストの有線大賞に選出されたのは、過去最多で9回目の受賞という氷川きよし。
この時期になると「ああ今年ももうすぐ年末だなあ」と思ったりしたものですが、なぜこの歴史ある音楽賞のひとつが終わりを迎えてしまったのでしょうか?
理由が気になったりしませんか?
終了の理由と一緒に、視聴率の推移とテレビ放送が終わったら有線大賞は今後どうなっていくのかについても調べてみました。
日本有線大賞が終わる理由とは?
日本有線大賞が終わってしまういちばんの理由は、視聴率の低下だと言われています。
日本有線大賞は、有線のリクエストを基にして贈られる賞で、全国有線音楽放送協会が主催する音楽賞です。
1968年にスタートし2017年まで50回開催されました。
近年では氷川きよしのほか、西野カナ、EXILEや三代目J Soul Brothersなどの有名アーティストが大賞を受賞し、50年続いた由緒ある音楽賞ですが、ここ数年の放送では平均視聴率10%を行ったり来たり。
これでは厳しいですね。
しかし、それだけでしょうか。
視聴率以外にも、実はマンネリ化が原因だとも言われているのです。
第50回日本有線大賞。
今のところ全然おもしろくない。— ひろと (@hiro37374649) December 4, 2017
つーかさ、思ったんだけどさ、
日本有線大賞 も 日本レコード大賞 も
出演アーティスト毎年ほぼ変わってない気がするんすけど…自分だけっすかね~
氷川きよしはおきまりですしネ、
AKBもなんか毎回出てるし、
まあ賞取る人ってのは決まってるということかーw
つまんないな— ᎦeeᏦ (@sick_seek) November 30, 2017
氷川きよしはもう飽きたって
やっぱり有線って演歌強いよな
お年寄りの利用率もたかそうだし#日本有線大賞— ココちょまる⊿ (@nogi_koko) December 4, 2017
たしかに、日本有線大賞の候補に選出されるのは毎年あまり変わり映えしないアーティスト・・・
そんな視聴者の本音と交錯し、視聴率低迷に直結してしまったとも言えます。
視聴率の推移を調べてみた
日本有線大賞の最高視聴率は、1984年12月の放送で24.8%を記録しました。
ですが以降、2000年代に入ると10%台が続き、2009年にはついに1ケタ台に低迷してしまいます。
その後、いったんは2ケタ台に回復したものの、2014年以降は再び9%台に。
そして今年、最後の放送では8.9%でした。
2010年以降の視聴率推移
年 | 回 | 視聴率 |
---|---|---|
2010 | 第43回 | 10.0% |
2011 | 第44回 | 10.2% |
2012 | 第45回 | 9.0% |
2013 | 第46回 | 10.2% |
2014 | 第47回 | 9.0% |
2015 | 第48回 | 9.1% |
2016 | 第49回 | 9.1% |
2017 | 第50回 | 8.9% |
こうして見ると、放送の打ち切りは時間の問題だったかもしれません。
テレビの視聴率が取れない時代と言われて久しいですが、これはあまりにもショックな数字です。
その後の展開について
TBSとともに番組を制作してきた全国有線音楽放送協会では、「今後も音楽文化の振興を目指した新たな企画を運営していく予定としている」とのこと。
つまり、50回の節目を迎え、テレビ放送としては幕を下ろすものの、音楽賞自体は何かの形で続いていくものと思われます。
現時点では詳細は不明ですが、後日発表されるとのことです。
どんな進化を遂げるのか、楽しみですね。
まとめ
・2000年以前は視聴率20%超えだったが、ここ最近は10%以下だった
・しかし、テレビ放送は終わるが新しい企画を考えている
日本有線大賞が始まった50年前と比べると、音楽に対して私たちの選択肢は圧倒的に増えました。
好きな曲を選ぶのも、どう手に入れるかも、その聴き方も、いつ聴くのかも自由。
だからこそ、逆に言えば今回の有線大賞だけでなく、あらゆる音楽賞はそれに合わせて変わっていくべきものなのだと思います。
テレビ放送が終わろうとも、有線大賞が変わろうとも、音楽がなくなるわけではありません。
来年から、どんなふうに私たちを楽しませてくれるか、期待しています!